「インフレ(インフレーション)とは何か詳しく教えて欲しい」
「インフレが世界に与える影響を詳しく教えて欲しい」
今回はこんなお悩みを解決します!
ニュースを見ていると、「インフレ」という言葉をよく聞くことがあると思います。
国の経済を動かす要素になるため、世界中のニュースでインフレという言葉が使われています。
インフレがわかるようになるとグローバルな視点で経済を見れるようになったり、時代の流れやお金の動きを知るためのきっかけになります。
✔︎本記事の内容
- インフレとは何か、具体的にわかる
- インフレが経済に与える影響がわかる
- インフレによって、変動するお金の価値がわかる『フィッシャー方程式』を徹底解説
この記事でインフレの大まかな内容がわかり、実際にインフレが起きると経済にどのような影響を与えるのかイメージがつくようになります。
「初心者の方でも理解しやすいように、専門用語もわかりやすく詳しく解説しています!」
インフレとは?
インフレとは、継続的に物価が上がり続けて、貨幣(お金)の価値が下がることです。
モノ・サービスの平均値のことです。
物価が上昇しても物価が安定すれば、経済的にはあまり問題は起こりません。
なぜなら、経済は安定している状態が望ましいからです。
なので、継続的な物価の上昇をインフレと言います。
継続的な物価の上昇が貨幣(お金)の価値を下げて、経済に影響を与えるからです。
インフレとは、継続的に物価が上がり続けて、貨幣(お金)の価値が下がること!
貨幣とは 現金+貯金のことであり、日常的に言うと、お金です。
貨幣について詳しく知りたい方は、『貨幣とは何か? 貨幣の3つの機能【初心者でもわかる経済学】』をご覧ください。
貨幣とは何か、具体的にどんな機能を社会の中で持っているのかがわかります。
インフレの効果
インフレは景気が良いときに起こりやすいです。
なぜなら、物価の価値が上がるということは景気が良いため、モノ・サービスが売れるからです。
消費者(お客さん)もお金を持っているので、モノ・サービスが高い値段でも売れるということは会社も利益を生みやすいのです。
そして、継続的に物価が上がり続けると、お金の価値が下がってしまいます。
そうなると、僕たちはモノの交換やモノの価値を決めるのにお金を使っていますが、インフレによって、貨幣経済の効果が薄れてしまいます。
インフレの効果は予想されているかどうかが重要です。
予想されていたら、人々はあらかじめ考えて行動をしますが、予想がされていないと、あらかじめ考えて対応ができないからです。
インフレでお金の価値が変わる
インフレは物価の価値を上げて、貨幣(お金)の価値を下げるので、一定額の給料を得てる人は損してしまいます。
物価が上がっているのに、同じ給料のままならどうなるでしょう。
インフレによって、物価が上がっているということは、10000円で買える量が減っています。
つまり、インフレが起こると、一定の給料を得てる人は買えるものが減ってしまうので、損をするということです。
これは一定額の給料をもらっている人のことです。
通常、インフレになったということは、物価の価値が上がるので、商品が高く売れます。
そのため、企業は得をします。
逆に一定額を返金しないといけない場合、返済額(借金)がある人は得をします。
なぜなら、インフレにより、物価の価値が上がり、お金の価値が下がると、返済の負担が軽くなります。
理由は主に2つあります。
「お金の価値が下がったこと」と「売り上げを期待できる」からです。
✔︎具体的な例
例えば、1000万円の車にローンを組んだとします。
よく年、インフレになり、モノが売れることから会社が今よりも利益を出し、給料が上がれば、ローン額を簡単に支払いできるようになります。
もう1つの例が、ある企業が商品生産のために工場を作ったとします。その際には、銀行からお金を借りて、借金し、2年後にインフレになったケースを考えてみましょう。
インフレになると、お客さんもお金を持っているので、高くモノを売ることができます。すると、当時借りたお金を返済する負担が減るのです。
そのため、インフレが起こると、借金している人は得をする場合もあるのです。
国民にこの損得があることは、所得再分配効果のことですね。
所得再分配効果を詳しく知りたい方は、『財政の3つの機能とは? 経済の仕組みと政府の機能【初心者でもわかる経済学】』をご覧ください。
財政の役割のひとつが所得再分配効果になります。
インフレと利子率の関係【フィッシャー方程式】
上記でも説明したように、インフレが起こると、会社で作ったモノ・サービスも上昇し、給料も上がることが想定できますね。
そのため、返済側の負担が軽くなるということでしたが、それではお金を貸している側は損してしまいます。
なので、インフレが激しく変動する国は、名目利子率が高いです。
名目の金利が高くても、インフレによって、返済の負担が減り、最終的には返済することができるのです。
これらを『フィッシャー方程式』で表すことができます。
「何のことを言っているのかわからない」という方も多いと思うので、図で詳しく説明します。
わかりやすく図で説明【フィッシャー方程式】
名目利子率が高かったとしても実質利子率がインフレ率によって変動します。
インフレよって、お金の価値が下がることが想定できるので、インフレ率を名目利子率に引くのです。
名目利子率が15パーセントでお金を借りて、インフレ率が10パーセントの場合があったとします。
15%(実質利子率) = 15%(名目利子率) – 10%(インフレ率)
この場合、名目利子率が20%だったので、「利子が高いな」と思っても、インフレによって、お金の価値が変動することを想定すれば、実質利子率(実際の負担)は5%と考えられます。
この実質利子率(実際の負担)を計算できるのがフィッシャー方程式です。
インフレが経済に与える影響
インフレとは、継続的に物価が上がり続けて、貨幣価値が下がることでしたが、インフレが起こると何が起こるのか具体的に見ていきましょう。
物価はどのように決まるのか【基礎知識】
まず最初に基礎知識として「物価はどのように決まるのか」を見ていきましょう。
結論、物価はモノ・サービスの平均値です。
物価が下がれば、モノが安くなっているということなので、自然にモノは売れます。購入者は増えるので、需要が上がります。
逆に物価が上がれば、モノが高くなってしまっているので、モノは売れないので、供給量は減ります。物が売れないということは、購入者の減少を意味するので、需要がないということになります。
この需要と供給が等しくなる水準で物価は決まっています。
物価はモノ・サービスの平均値である!
物価が上がるとGDPも増える
需要が増加すると、購入者が増えたことを意味するので、物価が上がりますよね。
そうすると、需要と供給が等しくなる水準で価格が決まるので、購入者が増えているということは、物価が上昇することを意味します。
つまり、お客さんが増えると、経済が上昇するので、結果的にはGDPも増えることになります。
それをディマンドプル・インフレーションと言ったりもします。
GDPを詳しく知りたい方は、『GDP(国内総生産)をわかりやすく解説!【初心者でもわかる経済学】』をご覧ください。
インフレを抑える方法
インフレを抑えるには原因をしっかりと把握し、対策をすることが重要です。
✔︎ディマンドプル・インフレーション
需要が増加し、購入者(お客さん)が増えたことで物価が上昇しているディマンドプル・インフレーションは、需要の増加を減らす対策をすることです。
具体的な例は、政府の支出を減らしたり、金融引き締めなどがあげられます。
✔︎コストプッシュ・インフレーション
生産費用の上昇を原因に起こるインフレを、コストプッシュ・インフレーションと言います。
生産コストが増えてしまって、物価が上昇していることなので、経済全体を見ると、望ましい状況ではなく、GDPが下がってしまいます。
なぜなら、GDPが下がってしまうとことは、不況になっているということだからです。
オイルショックになってしまったときに石油の値段が上がり、生産コストが上がってしまったことで起こったインフレがあげられます。
そういう場合は、景気改善をしなければばりません。
ハイパーインフレ
ものすごいインフレが起こることを言います。
すると、貨幣(お金)の価値がものすごく下がってしまうので、人々が貨幣を持ちたがらなくなってしまいます。貨幣経済が崩壊する可能性があります。
お金ができる前は、人々はぶつぶつ交換をしていました。
しかし、お金があることで、モノの価値がわかったり、売り手と買い手で取引ができるようになりました。
この貨幣経済が崩壊してしまうと社会が混乱してしまうので、数々の制作があるのです。
経済が割と安定している(安定できる)先進国ではなく、まだ不安定な発展途上国でごくまれにハイパーインフレが起こりやすいです。
しかし、近代では、グローバル化されているので、インフレの起こりやすい国はドルやユーロといった比較的安定している通貨を使って取引されることがあります。
まとめ
インフレについてイメージがつきましたか?
インフレとは、継続的に物価が上がり続けて、貨幣(お金)の価値が下がることでした。
インフレが経済や人々に影響を与えていましたね。
景気が良いときに起こりやすいですが、インフレが拡大すると、ハイパーインフレになり、現代社会を作った貨幣経済が崩壊してしまうことにも繋がり兼ねません。
そのため、インフレを抑える方法があり、インフレを抑えるためには、なぜインフレになっているのか原因を把握することが重要でした。
今回は以上です!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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