「株式会社とは何か具体的に教えて欲しい」
「株式会社の仕組みがまったくわからない…でもいつか起業したいと考えている」
今回はこんなお悩みにお答えします!
株式会社とは何か意外にも学ぶ機会がないですよね。
300年以上前に生まれ、今もなお、社会にはなくてはならない存在であります。そして、日本には、約250万社以上の株式会社があるとされています。
株式会社が現代の資本主義の仕組みを作ったとも言われるほどです。
今回はそんな「株式会社」とは何か詳しくお伝えします。
株式会社とは
大規模事業に最も適した仕組みが株式会社です。
株式会社は、資本金が元になって作られています。
会社は出資者にその資本金となったお金を返さなくていいのです。
まず最初に「株」が何か知っておくと「株式会社」がイメージしやすくなります。
詳しく説明します。
株とは何か【株の基礎知識】
「株式会社」を理解する上で一番重要なのが「株」です。
株を持っている人のことを株主と言います。
株とは、株式会社に出資した人が得られる「株主の権利」のことです。
権利は2つあります。
「配当金を受け取る権利」と「経営の権利」です。
出資によって払われたお金を会社は返さなくてもいいし、利子も取られません。
例え、会社が倒産してもです。
「出資者はマイナスしかないの?」「寄付と同じこと?」と思った方もいるかと思いますが、出資者には大きなリターンがあります。
株を持っていると、「会社が利益を出して解散したとき」や「会社の利益を分配するとき」に持ち株に応じて分配金(会社の財産)を得ることができます。これが1つ目の権利です。
もう1つの「経営の権利」は、持ち株が多ければ多いほど会社の経営権があるのです。
✔︎株式の機能
①しっかり利益を出したい
②長期間に渡って投資をしてほしい
①少額から徐々に出資したい
②しっかり経営をして利益を増やしたい
③出資した資金を回収したい
リスクはあるものの、お互いにとって利益になる可能性があるのが「株式会社」の特徴です。
株式会社の歴史【わかりやすく図で解説】
人類で最初に設立された「株式会社」は、今から400年以上も前にオランダの東インド会社によって設立されました。
当時、インドや東南アジアで栽培されていた胡椒がヨーロッパでは、ものすごい価値がありました。
理由は、入手するには、船で航海するしか選択肢がなく、当時の船の技術では、航海の途中で沈没してしまうリスクが高かったからです。
胡椒が手に入り、帰国できれば、大儲けができますが、リスクも高く、まさに『ハイリスク・ハイリターン』!
リスクがあると、誰も航海したくないですよね。そのため、航海資金も莫大な金額がかかります。
そこで、ヨーロッパのお金持ちたちが「出資」をして、「無事に帰ってきたら胡椒を分けてくれ」と投資をしたのが、株式会社の始りです。
逆に出資した船が、航海の途中に沈没してしまえば、出資したお金は返ってきませんでした。
✔︎株式会社の歴史【図でわかりやすく説明】
今よりも昔は「リスク」を取ることでリターン(成果)を得ていたので、「利益」と「リスク」を分かち合うシステムが生まれやすかったのです。
この形が今もなお、時代が変化しても「株式会社」として残っています。
✔︎わかりやすい具体例「リスク」
今から約1500年前の奈良平安時代は、日本から中国に行くだけで、半分の船が沈没してしまっていました。
当時の船は航海するためには。技術が未熟で50%の船しか中国へ渡れなかったのです。帰りにまた半分沈没してしまうので、中国に行って帰ってこれるものは25%の確率でした。
昔は航海にはそれだけリスクがあったのです。
著書『投資家みたいに生きろ -将来の不安を打ち破る人生戦略-』に記してあります。
ビジネスには「ヒト、モノ、カネ」を集める必要がある
事業(ビジネス)では、ヒト、モノ、カネを集める必要があると一般的に言われています。
ヒトを集める=雇用・従業員
モノを集める=購入・レンタル
カネを集める=借りる
インターネットビジネスが比較的にコストが少ないと言われていますが、パソコンやスマートフォンが必要になりますよね。
サイト運営をするのは、サーバー代がかかります。このように、設備がないビジネスは極めて少ないのです。
事業を始めると、事務所が必要になったり、コストがかかります。
そのため、株式会社はお金を集める手段として効率的なのです。
株式会社は、出資者にお金を返さなくていいですが、出資者は出資金を回収したくなったら、株をうることができます。
それを『株式の自由譲渡性』と言います。
会社のメリット
なぜ個人ではなく、会社を作るのでしょうか?
下記の図を見てください。
会社は、個人ではできないことを組織で行っていくものとイメージがつくと思います。
個人よりも組織の方が会社本来の目的である「利益を出すこと」につながるからです。
それに、会社にはいくつかのメリットがあるからです。
今回はその中の5つをご紹介します。
①会社は法人格である
「法人」という言葉を一度は耳にしたことがあると思います。
「法人」として認められることは、法律上で「会社」として認められることを意味します。
会社は「法人格」を取得すると、法律によって「資金・商品・人材・不動産」などを所有することができます。
✔︎具体例
例えば、事業をするにあたり、生産に必要な機械を借りたいときに会社の名前で機械と契約をすることができるのです。不動産も会社の名前を使って持つことができるのです。
個人の名前で契約するよりも、会社の名前で契約する方が社会的信用を増します。
会社の名前で契約ができる!
②個人よりも資金調達に有利になる
会社の方が個人よりもお金を借りやすいです。
なぜなら、株式によって資金調達ができるので、出資者がいる限り、お金が集まります。
銀行からお金を借りた場合どうなるでしょうか?
銀行からお金を借りると、「貸付(借りる)」という形なので、会社が倒産しても、借りているお金は返さなければいけません。借りている間は、利子もかかってしまいます。
しかし、株の場合、それらのデメリットはないのが特徴です。
③「有限権利」追加コストがかからない
出資者が10万円を出資したとして、会社が倒産しても、出資額以上を失いません。
どんな会社にもビジネスをする上では、必ずリスクがつきものです。
そのため、出資者は追加コストがかからない点が大きなメリットです。
例え、出資先の会社が倒産することになっても、株を持つために支払ったお金だけしか失うことはないのです。
④節税効果がある
所得税などが個人の場合、収入が増えるたびに税率が上がります。
会社の場合は、一定の税率とされているので、そういった面でも有利になります。
所得税とは、個人がその年の1月1日から12月31日までの一年間で得た所得に対して課せられる税金のことです。
所得税について詳しく知りたい方は『所得税とは? 種類や仕組みを徹底解説!』をご覧ください。
⑤会社自体に相続が発生しない
会社の創立者に何かあっても、会社の資産がバラバラになることがありません。
会社が資産として残るのです。
「会社の仕組み」について詳しく知りたい方は『【企業とは何か】会社との違いを分かりやすく説明!社会人からでも学べる基礎知識』をご覧ください。
会社の仕組みを詳しく学べます。
株式会社の作り方
株式会社の作り方は3つのステップに分けることができます。
①ステップ1:定款作成
②ステップ2:銀行の証明
③ステップ3:設立登記申請
会社は人とは違い、目には見えず、実体がありません。
そのため、本当に存在している会社かどうか法律でしっかり管理されています。
詳しく説明します。
①ステップ1:定款作成
定款作成をする必要があります。
定款とは具体的に、「社名」「本店の住所」「会社の事業内容」「設立者の名前」などが記載されているものです。
定款を公証人に提出して、認めてもらえれば、OKです!
公証人とは、ある文章の存在や作成日を証明する役割を果たしています。
「会社を設立するには、まずは文章で説明するのですね」
②ステップ2:銀行の証明
上記で説明したように、株式会社は資本金を元に作られていましたね。
会社からすると、資本金は返さなくてもいいお金です。
この資本金が出資者からしっかりと払われたと証明しなければなりません。
それらを銀行に証明してもらう必要があります。
③ステップ3:設立登記申請
必要書類である上記の①と②を国の機関である法務局に提出し、認められると、会社設立ができます。
①公証人から認められた定款
②銀行の証明(資本金の払い込み)
まとめ
株式会社とは何かわかりましたか?
「株」と深い関係にありましたね。
株を持つと、会社の株主になることができ、「配当金を受け取る権利」と「経営の権利」の2つの株主権利を得ることができます。
会社側は出資されたお金を返す必要はないが、その代わり、会社の株を持った株主は2つの権利を得ることが出来るので、大きなリターンにつながる可能性があります。
今回は以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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